遊園地のトイレで長蛇の列の中、謝りながら割り込みを試みる子連れ女性。その時列に並んでいた女性の対応が、人としての暖かさを感じる

 あなたは、列に並んでいる時、人に割り込まれたことはあるでしょうか?日本人のマナー的には、やはり並んでいる列への割り込みはご法度。もしこうした経験をされたことがある人は、少し不快な気持ちを覚えたことのある人もいるかもしれません。大型連休中の遊園地。家族連れの人が賑わう中、お店やトイレといった人の集まる場所は、どこも大混雑をしていました。

 トイレに至っては、長蛇の列。そんな中、30人程並んでいる中、 子供を抱っこしながら走って、「すみません」「すみません」と列に割り込んでくる一組の親子がいました。 「すみません、並んでるんですけど」一人の女性がその親子に向かって、声を掛けます。しかし、その親子の女性は「すみません」「すみません」と、前を進もうとするのです。その時でした。声を掛けた女性の二人前の女性が、突如大きな声で、周囲の人に話しかけたのです。

 「並んでるんだけけど」と、嫌な顔をしながら割り込む親子に向けていった女性の、二人前にいる女性。その女性が、割り込む親子を見て、突然大きな声で列の人々に声を掛けたのでした。 「すみません、この子供、すごく体調が悪そうです。」「みなさん、列を譲ってあげてください!」

 突然の女性の声に、列のみんなが親子の方を向きます。すると確かに、子供の顔は強張っており、体調を悪そうにしているのでした。 「子供さんの体調が悪そうなので」「先にトイレに行かせてあげてください」すみません、としか言えていなかった親子に変わって、人々に声をかける女性。すると、 周囲の人々が、その親子に向かって「どうぞ」と、皆列を譲ったのです。最初は、その親子に向かって、迷惑そうな声を挙げる女性のみでした。しかし、「列を譲ってあげてください」と女性が声をあげた瞬間、周囲の人が列を譲るのです、そうして、体調が悪そうな子供を抱えた親子は、皆に列を譲ってもらいながら、優先的にトイレに向かっていったのでした。しばらくして、トイレから出てきた親子は、列に並んでいた人に向かって 「すみません、本当に助かりました」と声をかけて言ったのです。

 列に割り込まれるというのは、誰しもが嫌な気持ちを覚えるもの。最初の女性が、「並んでいる」ということをアピールしたのも、何も間違っていない行動だと思います。しかし、 誰か一人が声をあげ、「譲ってあげてください」と声を掛けただけで、みんなの反応ががらりと変わったのです。そうして反応が変わったのは、間違いなく声を大きくして周囲に呼びかけた人の行動があったからでした。 たった一人の勇気ある行動で、その時の状況が一変することもあります。もし困った人が目の前にいたら、少しだけ勇気を出して、手を差し伸べてあげたいものですね。

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